2023.7.22
これぞ80’sアメリカン・ロック
ナイト・レンジャーのヒット作
33rpm SEASON III(2023年7月29日OA)No.179
ナイト・レンジャー『ミッドナイト・マッドネス』
アナログ音源専門プログラム「33rpm」。
7月は70年代から80年代にヒットしたアメリカン・ロックをお届けしています。「ROCK IN AMERICA」最終回は、ナイト・レンジャーが1983年にリリースしたアルバム『ミッドナイト・マッドネス』です。
ツイン・ギターにツイン・ヴォーカル、これぞ80年代アメリカン・ロックのナイト・レンジャー。バンドの母体はサンフランシスコ、ベイ・エリアのファンク・バンド、ルビコンでした。
その中の一人、ギタリストのブラッド・ギルスは1957年6月15日ハワイ生まれ。8才からギターをはじめ、ジミ・ヘンドリクスなどに影響を受けたそうです。事故で亡くなったランディ・ローズの後釜として、オジー・オズボーン・バンドに参加したことで一躍ロック界にその名を轟かせました。
1954年4月24日カリフォルニア生まれのベーシスト謙リード・シンガーのジャック・ブレイズ。そして52年9月15日オレゴン出身のドラマーでリード・ヴォーカリストのケリー・キージー。この3人が、ルビコン解散後ロック・バンドのステレオを結成。ここに49年7月16日生まれのキーボーディスト、アラン・フィッツジェラルドが加入して新バンドが生まれます。さらに56年11月5日生まれのギタリスト、ジェフ・ワトソンが加入してナイト・レンジャーを結成。ジェフも7才からギターをはじめ、リッチー・ブラックモアなどに影響を受けました。
5人はレコード・デビュー前からベイ・エリアを中心に活動し、すでに人気となっていました。オジー・オズボーンの話題性、キャリアに裏付けられた確かなテクニック、そして楽曲の良さで、1982年のデビュー・アルバム『ドーン・パトロール/緊急指令N.R.』は高い評価を獲得。特にブラッド・ギルス、ジェフ・ワトソンの二人はエドワード・ヴァン・ヘイレンに続く、アメリカが生んだギター・ヒーローとして話題になりました。
83年の2ndアルバム『ミッドナイト・マッドネス』からは「シスター・クリスチャン」はじめとする3枚のヒットを放ち、アルバムはプラチナ・ディスクを獲得。85年には、3rdアルバム『セヴン・ウィッシーズ』で初の全米TOP10入りを果たしました。87年に『ビッグ・ライフ』、翌年5枚目のアルバム『マン・イン・モーション』をリリースしますが、アラン・フィッツジェラルド、ジャック・ブレイズが次々と脱退してバンドは解散。
しかし1996年オリジナル・メンバーで再結成して、来日公演を行い、翌年新作をリリース。2003年にはアラン・フィッツジェラルドが再びバンドを離れ、2007年ジェフ・ワトソンも脱退。その後もメンバーを入れ替えながら、アルバムリリースを続け、度々の来日公演を行っています。2021年コロナ禍の中「それでもバンドは演奏を続けた」という意味のアルバム『ATBPO/アンド・ザ・バンド・プレイド・オン』を発表。22年にはデビュー40周年を記念した来日公演を行いました。
ナイト・レンジャーのアルバム『ミッドナイト・マッドネス』
SIDE A
「ロック・イン・アメリカ」
「ルーマーズ・イン・ジ・エア」
「ラヴ・ハヴ・トゥ・チェンジ」
「シスター・クリスチャン」
SIDE B
「タッチ・オブ・マッドネス」
「パッション・プレイ」
「クローズ・ユア・アイズ」
「チッピング・アウェイ」
「レット・ヒム・ラン」
ナイト・レンジャーのアルバム『ミッドナイト・マッドネス』いかがでしょうか?
ちなみにブラッド・ギルスとジェフ・ワトソン、ギルスはトレモロを使ったアーミングを多用。ワトソンは弦をはじかずネック上でタップするタッピングを多用するといった具合に、演奏スタイルも好対照なギタリストでした。
★ナイト・レンジャー OFFICIAL
33rpm『ミッドナイト・マッドネス』ナイト・レンジャー
●ON AIR:2023年7月29日(土)21:00~21:55