TOPICS
  • 番組

  • プレゼント・応募

2023.3.11

ピアノの貴公子
デビュー・アルバムをレコードで

33rpm SEASON II(2023年3月18日OA)No.160
リチャード・クレイダーマン『星空のピアニスト』


アナログ音源専門プログラム「33rpm」。
今月の33rpmは「Piano Sings」と題して、ピアニストをフィーチャーしてお送りしています。18日に送りするのは、ピアノの貴公子リチャード・クレイダーマンが、1977年にリリースしたデビュー・アルバム『星空のピアニスト』です。


本名フィリップ・パジェスは、1953年12月28日、フランス・パリ郊外に生まれました。父親がピアノ教師で6歳から習い始め、12歳からパリ・コンセルヴォトワールでクラシックを学びます。16歳、首席で卒業し、将来を期待されるも、あっさりとそのキャリアを捨て、ポピュラー界へ。バンドを組んで活動しますが、サンドウィッチばかりを齧って、ついには体を壊してしまいます。

支えてくれた父も病に倒れ、生活のためセッション・ミュージシャンとして働き始めました。ところが才能に恵まれたパジェスはひっぱりだことなり、ミシェル・サルドゥーやジョニー・アリディなど大物シンガーのサポートも務めます。1976年、プロデューサーで人気作曲家のオリヴィエ・トゥッサンからの電話がターニング・ポイント。新しいスター・ピアニストを探していたトゥッサンはオーディションを行い、見事合格。23歳のパジェスは、アーティスト名リチャード・クレイダーマンとしてのデビューが決まります。



そのデビュー・シングルは、ポール・ドゥ・センヌヴィルが、生まれたばかりの娘アデリーヌに捧げた曲「渚のアデリーヌ」。1977年春、クレイダーマンの繊細なタッチと、ルックスの良さからデビュー曲は大ヒット。翌年ドイツのテレビ・ドラマに使われると、ドイツ、ベルギー、オランダとヨーロッパ各国へも広まり、リチャード・クレイダーマンはトップ・スターの仲間入りを果たします。

70年代後半と言えば、ディスコ・ミュージック全盛の時代で、ロマンチックなピアノ・インストゥルメンタルが世界中で大ヒットしたのはまさに奇跡的。78年にはアルバム『星空のピアニスト』が日本でも発売されると評判となり、80年夏の初来日公演は18公演すべてソールド・アウト。81年には「愛のコンチェルト」が化粧品のCMで使われるとお茶の間にまで広がり、リチャード・クレイダーマンは日本で大ブームとなりました。



これに続けと、女性受けの良い美形ミュージシャンのレコードが次々とリリースされますが、彼ほど人気のアーティストはなかなか現れませんでした。そんなクレイダーマンは日本のファンのため、93年に「プリンス・オブ・ライジング・サン」をリリース、また98年にはテレビで『リチャード・クレイダーマンのピアノ・レッスン』が放送されました。『ピアノ・レッスン』は子供たちに直接ピアノの指導をする番組で、後にピアノ抜きのカラオケCDまでが発売されました。

1979年以来毎年ワールド・ツアーを行い、これまで2,500回以上コンサートを行っているというクレイダーマン。演奏することが本当に大好きで、日本でも700回以上のコンサートを行い、2023年のジャパン・ツアーが決定しています、5月20日が山形、21日は福島公演の予定です。


リチャード・クレイダーマンのアルバム『星空のピアニスト』
SIDE A

「渚のアデリーヌ」
「愛の秘密(1)」
「海と子供」
「川辺の妖精」
「黒い夜」

SIDE B
「星空のピアニスト」
「銀河の彼方に」
「愛の秘密(2)」
「ロマンティック・セレナーデ」
「想い出の旋律」
「渚のアデリーヌ(ピアノ・ソロ)」

リチャード・クレイダーマンのアルバム『星空のピアニスト』いかがでしょうか?
ちなみに、リチャード・クレイダーマンはデビュー前、沢田研二のシングル「巴里にひとり」で、セッション・ミュージシャンとしてピアノを弾いた事があるそうです。
★リチャード・クレイダーマン http://www.clayderman.co.uk/

33rpm『星空のピアニスト』リチャード・クレイダーマン
●ON AIR:2023年3月18日(土)21:00~21:55

=Present=応募は>>こちらから